何曜ロードショー: 明日の記憶

新作劇場公開作品や、DVDで観た感想を、イラストを交えて気まま記した、映画ブログです。http://mov.ad-g.tv/

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    明日の記憶


    夕焼けに染まる部屋の一室。
    赤く染まる彼の顔には、精気は無い。
    窓の外の、美しい景色を
    心の中にとどめようとしているのだろうか。

    日暮の鳴く秋の初め
    2010年。

    一人の女性が
    多くの写真の貼り付けられたボードを持って
    彼の前にさり気なく置いた

     また芽吹の写真が1枚増えましたよ

    6歳になる女の子の写真
    それは彼の孫娘
    しかし彼はそのコトを理解しているのだろうか
    女性は「えみこ」と刻まれた陶磁器を
    やさしく手で包み込みながら
    彼と同じ夕焼けを眺めている・・・



    時代をさかのぼり
    夏から春へ
    冬から秋へと季節が移り変わり
    2004年の初夏へ
    ここからドラマははじまります。


    試写会で「明日の記憶」を観てきました。
    試写会は今年で2本目。
    前は、日本映画の試写会が当たったとしても、そんなに喜ばなかったんですが、最近はいい映画、観ていて楽しめる映画が多いので、喜んで出掛けています。今年の2本とも日本映画。しゃれでも何でもありません。

    で、今日は、な・な・なんと!
    ハリウッド・スターにお会いできました!

    あはは、渡辺謙さんですがね。

    何だかスクリーンで観るより、スラリとされていました。ゴツイ、イメージが全くなく、痩せられたんでしょうかね。
    ハリウッド・スターとは思えない、気さくで物腰の低い謙さんと堤幸彦監督の舞台挨拶。結構長い時間割いていただいて、大満足。

    謙さんが「SAYURI」の撮影中に読んでいた原作に引かれ、提監督に原作を読んでくれるように頼んだところから、この映画制作がはじまったそうです。

    劇場でこういうのを観ると恥ずかしくってダメなんですが、涙が止まりませんでした。
    若年性アルツハイマーになり、仕事がおぼつかなくなっていく、やり手の広告代理店部長を謙さんが熱演されています。
    「私の頭の中の消しゴム」と似たようではありますが、仕事が出来なくなっていく過程はとても過酷。
    働き盛りで起こる認知症は、老人のそれとはまた違い、どうしようもなく辛いものがあります。
    老人だと千秋実さんの「花いちもんめ。」みたいになるんでしょうがね。

    記憶がないコトで騙す人も現れます。奥さんを知らずのうちに傷つけたりもしてしまいます。
    ボケ老人扱いされている大滝秀治さんも登場し、この病気の問題を広い範囲で描こうとしています。(実際はわかりませんが、この病気にはこのような幻覚的なコトもあるのか、実際に大滝さんがその場にいたかはわからないのではないかと感じたシーンです。)

    「Mr.&Mrs. スミス」のような夫婦もないでしょうが、ここに登場する夫婦も、なかなか真似できるものではないと思うのですが、共に生きるとは、人を愛することとはを、深く考えさせてくれます。

    原作者の荻原浩さんは、結構あまのじゃくらしく、小説を映画にするだなんて。と、あまり快く思っていなかったそうですが、謙さんとお会いして、話や映画でしかできないアイデアを聴かされて、どのような作品になるか楽しみにされていたそうです。

    映画にしかできない、アイデアとは。
    さてどんなことなんでしょうか。
    色々盛り込んであるでしょうが、視覚的にうったえる冒頭のボード写真なんかもそうじゃないかな?と思うんです。
    そこに貼られている多くの写真は、映画の中にちゃんと登場します。
    記憶をとどめるということで、結構重要ですよ。
    見逃さないでくださいね。

    「きみに読む物語」を現実的に描いたような映画。
    これが謙さんの映画初主演作品となりました。

    ちなみに、桜・電車・ネコ・・・
    答えれなかった、おいらもアブナイかも・・・

    ★5月13日ロードショー
     オフィシャルサイト
    渡辺謙

    献身的な愛:A+++
    10年後心に残る:A-
    リメイク確率:30%
    明日の記憶
    2006年日本映画/ビスタ/122分★堤幸彦監督作品★キャスト:渡辺謙/樋口可南子/坂口憲二/吹石一恵/水川あさみ/袴田吉彦/市川勇/松村邦洋/MCU/遠藤憲一/木野花/木梨憲武/及川光博/渡辺えり子/香川照之/大滝秀治/田辺誠一
    ■ストーリー■広告代理店に勤める佐伯雅行は、今年50歳になる。ありふれてはいるが穏やかな幸せに満ちていた。そんな彼を突然襲う〈若年性アルツハイマー病〉。
    「どうして俺がこんな目に……なんで、俺なんだ!!」。こぼれ落ちる記憶を必死に繋ぎ止めようとあらゆる事柄をメモに取り、闘い始める佐伯。毎日会社で会う仕事仲間の顔が、通い慣れた取引先の場所が……思い出せない……知っているはずの街が、突然”見知らぬ風景“に変わっていく。夫を懸命に受け止め、慈しみ、いたわる妻。彼女は共に病と闘い、来るべき時が来るまで彼の妻であり続けようと心に決める。「お前は平気なのか?俺が俺じゃなくなってしまっても」。一緒に積み重ねてきた人生をいつか忘れてしまうのだ。ひりつく想いでそう訊く夫に、彼女は静かに答える。「私がいます。私が、ずっと、そばにいます。」そして、幾度もの夏が訪れる……。〈記憶〉を喪失しても、なお忘れなかったものが、いつも美しい夕映えの空気に映えていた。






    02:01, Wednesday, May 03, 2006 ¦ 固定リンク

     
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